Webサイトの制作やWeb集客を考えた際、避けて通れないのがSEO対策です。SEO対策は自社で行うこともできますが、しっかりとした効果を出すためにSEO対策を行なっている会社に依頼する方も多いです。
しかし、「何を基準に選んだら良いかわからない」「見積もりの見方がわからない」など、外注における不安を抱えている方も少なくありません。
そこで今回は、SEO対策を外注する際にもらう見積もりの見方や、自社でSEO対策会社を見極める際の注意点などをまとめました。SEO対策の外注を検討している方は、ぜひ本記事を最後まで読んで参考にしてください。
目次
見積もり依頼前にすべき準備とは?
SEO対策を外注する際は、最初に見積もり依頼を行います。しかし、見積もり依頼前にSEOの基礎知識をつけるなど、準備をしておかなければなりません。事前準備としては、以下の5つが挙げられます。
- SEOの基礎知識を身につけておく
- 自社でできるSEOはないか確認する
- 上位表示の目的(ゴール)を明確にしておく
- SEOサービスにかかる費用の相場を知っておく
それぞれの内容を順番に詳しく見ていきましょう。
1. SEOの基礎知識を身につけておく
見積もり前に知っておくべき「必須のSEO知識」は、以下の2つです。
- SEOは効果が出るまで時間がかかる
- SEOは上位表示を保証するものではない
SEO対策には即効性がなく、順位が上がって安定してくるまでに時間がかかります。Googleなどからの評価を少しずつ上げていく必要があるため、おおよそ3カ月~1年程度の時間がかかると理解しておきましょう。
また、SEO対策は上位表示を保証するものではありません。検索順位は、検索アルゴリズムとシグナルによって決められていますが、その仕組みや内容は一部を除いて公開されておらず、確実に上位表示させるのは難しいのです。
そのため、SEO対策などを行っている会社で「絶対に上位表示できます」などと書かれている場合、信用しないほうが良いでしょう。SEO対策は、あくまでも上位表示させるための対策であり、確実性はありません。
2. 自社でできるSEOはないか確認する
SEO対策の依頼を検討する前に、自社でできるSEO対策がないか確認しましょう。SEOチェックリストを見ると、対策すべき点を明らかにできます。
SEO対策には、コンテンツSEO・外部対策・内部対策の3種類があるので、自社でできることがないか確認してください。自社でできる範囲を検討した際、以下のような条件に当てはまる方はSEO対策を行う会社に依頼するのがおすすめです。
- SEOに注力すべきか相談したい
- 現状をもとに、有効なSEO施策を知りたい
- 自社でSEO対策を試したが、結果につながらない
- リソースや技術が足りない
「自社で試しても結果につながらない」「リソースが足りない」「どこに注力したら良いかわからない」などといった場合は、迷わず見積もり依頼をしましょう。SEO対策について迷った際は、以下の記事も参考にしてください。
【必読】SEO外部対策の仕方、SEOスペシャリストが教えます!
上位表示の目的(ゴール)を明確にしておく
SEO対策を行う際は、上位表示の目的を明確にしておくことも大切です。ゴールをはっきりさせておくと、SEO対策の方向性や施策も決めやすくなるでしょう。上位表示させる目的としては、以下のようなものがあります。
- Webサイトを通した問い合わせ数を増やしたい/商品購入数を増やしたい
- 企業やサービスの認知度をアップさせたい
- サービスや商品の良さをアピールして売上をアップさせたい
SEO対策の主な目的はWeb集客ですが、企業によって明確な目的は異なります。目的によって優先するべきSEO施策が異なるため、先にゴールを決めて逆算しながら考えていくのがおすすめです。
目的を明確にしておかなければ、「検索上位に表示されているのに結果が出ない」などといった事態になりかねません。
SEOサービスにかかる費用の相場を知っておく
SEO対策の見積もり依頼をする前に、必ず費用相場を理解しておきましょう。相場がわからなければ、見積もりをもらっても比較検討できません。
SEOサービスにかかる費用は、主に月額固定型と成果報酬型と一括支払い型に分けられます。月額固定型は結果に関わらず、月ごとに費用がかかるのが特徴です。一方で、成果報酬型は結果が出た際に初めて費用が発生します。一括支払い型は、契約期間を定めたうえで最初に費用を一括払いします。
詳しい費用相場については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ、こちらも併せて参考にしてください。
SEO対策の見積もりは3種類に分けられる
SEO対策の見積もりは、下記の3種類に分けられます。
- 月額固定型
- 成果報酬型
- 一括払い型
それぞれの料金体系について、以下で詳しく見ていきましょう。
月額固定型
月額固定型は多くの会社で導入されている料金体系で、費用を見通しやすいのが特徴です。費用相場は月額数万円~数十万円程度で、依頼する会社やSEO対策を施す内容によって大きく異なります。
一定の効果が出たら契約を終了できるため、少額の費用でも依頼しやすいのもメリットの1つです。月額固定型では3~12カ月の期間で施策を行うため、数カ月分の費用を用意した上で見積もりを取得しましょう。
成果報酬型
成果報酬型は、SEO対策によって得られた成果に応じて費用を支払う料金体系です。例えば、「〇〇のキーワードで検索順位が3位より上になった」など、具体的な成果が出ない限りは費用が発生しません。
外部サイトから被リンクを集めるなどの外部施策を行うケースもありますが、ペナルティを受けることもあり、近年では成果報酬型を取り入れている会社は減ってきています。
見積もりを取得した際、成果報酬型が採用されている場合は具体的な施策や成果が発生する条件を確認しておきましょう。「どのタイミングで費用が発生するか」「費用はどれくらいか」などを把握しておかなければ、予想以上に高額な請求が来る場合もあります。
一括払い型
一括払い型は事前に契約期間を決めた上で、費用を一括払いする料金体系です。初期費用は高額になりますが、その後は費用の心配がありません。ランニングコストがかからないため、費用が明確にわかる点もメリットです。
ただし、一括払い型を選ぶ際には費用に見合った成果を出してくれるかどうかを判断し、自社に合ったサービスを選ぶ必要があります。
「自社と同業種の企業との契約が豊富か」「実績があるかどうか」などを確認した上で依頼先を検討しましょう。一括払い型は最初に費用を支払うため、信頼のおけるSEO対策サービスでなければ安易に契約できません。
SEOの主な見積もり項目と確認ポイント
SEO対策の見積もりには、初期費用やSEOコンサルティングなど多くの項目があります。ここでは、主な見積もり項目と確認ポイントを以下の5つに分けて解説します。
- 初期費用
- SEOコンサルティング費用
- コンテンツ作成費用
- 内部対策費用
- 外部対策費用
初期費用
初期費用は、SEO対策を行うにあたって最初にかかる費用を指します。解析ツールのアカウント作成・導入などを行う際にかかる費用のことで、一般的な相場は1万~5万円程度です。被リンク調査など初期分析を初期費用に含む場合は、やや高額になるケースもあるでしょう。
SEO対策を行う会社の中には、初期費用を設けていないところもあります。また、初期費用が数十万円となるケースもあるため、見積もりを確認する際は初期費用にも注目しましょう。わからない項目がある際は、必ず質問をしてください。
SEOコンサルティング費用
SEOコンサルティングでは、各キーワードの検索順位やコンテンツの質などをチェックし、現状の課題を洗い出します。現在、サイトが置かれている状況を分析することで、最適な施策を考えるのがSEOコンサルティングです。
費用の相場は月額10万~50万円ほどですが、大規模なサイトになればなるほど高額になる傾向があります。最初のコンサルティングが上手くいかなければ、検索エンジンの最適化は成功しません。
費用としては高額ですが、SEOコンサルティングはSEO対策には欠かせないため、しっかりとサイトの状態やコンテンツの質をチェックしてもらいましょう。
コンテンツ作成費用
SEO対策においては、コンテンツの制作も欠かせません。Webサイト内に掲載する記事など、コンテンツの制作を依頼する場合は1記事あたり3-7万円前後の費用がかかります。
費用については、専門性の高いジャンルや文字数の多いコンテンツは高額になる傾向です。また、記事数や文字数などによって費用が変動するケースもあります。良質なコンテンツを制作すると検索エンジンに評価され、検索順位が上がりやすくなるでしょう。
ユーザーの満足度もアップし、購入数や問い合わせ数のアップにも繋げられます。
内部対策費用
内部対策とは、内部リンクの設置などサイト内で行なわれるSEO対策です。一般的な内部対策には、以下のようなものがあります。
- 内部リンク設置
- サイト表示の最適化
- サイトのSSL化
- クロール最適化
- インデックス最適化
内部対策には多くの種類があり、かかる費用は依頼する会社によってバラつきがあります。どのような対策を望んでいるのか、各対策にかかる費用などを細かくチェックしておきましょう。
外部対策費用
外部対策とは内部対策とは異なり、サイト外で行われるSEO対策です。主な対策としては、被リンクの獲得が挙げられます。被リンクは外部のサイトから自社のサイトへ向けられたリンクで、SEOの評価に良い影響を与えるものです。
「ナチュラルリンク」と呼ばれる自然に貼られたリンクがとくに良い影響を与えるため、他サイトで一次情報として引用してもらえるようなコンテンツを作成する必要があります。
外部対策費用の相場は月額1万~5万円程度ですが、設置するリンクの数などによって変動する可能性が高いでしょう。見積もりを確認する際には、被リンクの設置数や細かな内容まで確認するのがおすすめです。
失敗しないために!6つの見積もり注目ポイント
SEO対策を外部の会社に依頼する際は、見積もりをよく確認することが大切です。ここでは、失敗しないために押さえておきたいポイントを6つ紹介します。見積もりをチェックする際は、ぜひ以下を参考にしてください。
見積もりは複数社で比較
SEO対策を外注する際、1社のみに見積もりをもらっても比較検討できません。会社によって内容や費用に差が出やすいSEO対策を依頼する場合は、必ず複数社に見積もりをもらって比較検討しましょう。
実績や経験のない会社でも、場合によっては費用が高額になるケースもあります。自社に最も合った会社を選択するためにも、複数社から見積もりを取るのがおすすめです。
とくに費用を抑え、しっかりと効果の出る対策をしたい場合には各社からもらった見積もりを比較し、費用対効果の高い会社を選んで依頼しましょう。
SEO対策の実績を確認
依頼先を検討する際には、SEO対策の実績を確認しましょう。会社のホームページなどを見ると、実績が掲載されている可能性があります。検索ボリュームや、検索上位表示を達成したキーワードなどを確認してください。
実績を確認する際には、自社と同業種の会社と契約しているかどうかも確認しておくのがおすすめです。SEO対策は業種によって内容や難易度が異なるケースもあるため、同業種の実績が豊富だと安心して依頼できます。
具体的な戦略をわかりやすく説明してもらう
見積もりをもらい、説明を受ける際にはわかりやすい説明をしてくれるかどうかも重要なポイントです。専門用語を使ったわかりにくい説明ではなく、自社を第一に考えてわかりやすく説明してくれる会社を選びましょう。
見積書だけでなく、SEO対策の内容や施策などが記載された提案書があるとよりポイントが高いです。どのような対策を施してくれるのかがわかり、先々の見通しも立てられます。
料金だけで判断しない
SEO対策を外注する際は複数社に見積もりを取り、比較検討することが大切ですが、料金だけで判断しないようにしましょう。料金だけでなく、細かな内容までしっかりと確認し、自社の目的に合致している会社を選ぶのがおすすめです。
金額だけで判断してしまうと、満足のいく対策をして貰えない可能性があります。効果を十分に得るためにも、金額以外の部分にも注目してください。
不明点は必ず質問をする
見積もりや提案書をもらった際、不明点がある場合は必ず質問しましょう。「これは本当に必要な施策か」「なぜこの工程が必要なのか」など、疑問が残った状態で話を進めてしまうと、納得のいく契約ができません。
疑問や質問に丁寧に回答してくれる会社は、信頼できると言えるでしょう。1つ1つ疑問を解消し、内容に納得した上で契約を進めてください。
ブラックハットに該当しないか
SEO対策の依頼先を探す際は、ブラックハットに該当しないかどうか確認してください。ブラックハットとは、質の低いコンテンツやサイトの検索順位を不正な方法で上昇させることです。ブラックハットの手口には、以下のようなものがあります。
- 量産したペラサイト(1ページで完結するサイト)で被リンクを意図的に獲得
- 評価の高いサイトのコンテンツを流用
このような方法で検索上位を狙っても、ペナルティを受けて圏外になってしまう可能性があります。近年では、アルゴリズムのアップデートなどにより、ブラックハットに該当する会社は減ってきました。しかし、中には不正を行う会社もあるので注意が必要です。
不正な方法で検索上位を狙っても意味はありません。ペナルティを受ければ、今まで以上に上位を狙いにくくなってしまいます。正しいSEO対策をするためにも、ブラックハットに該当しない会社を選びましょう。
高額になった見積もりは工夫で下げることもできる?
複数の会社から見積もりをもらったものの、思った以上に高額になってしまうこともあるでしょう。そんなとき、工夫次第では見積もりの金額を下げることができます。
見積もりの金額を下げるためには、ある程度のSEO知識が必要です。例えば、自社で行えるSEO対策の範囲を広げると外注費用が下がり、結果としてコストを下げられます。費用を下げたい場合は、スポット対応の依頼も検討してみましょう。
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SEO対策後のコンバージョン率を検討することも大事
SEO対策を行った後は、コンバージョン率(CVR)を検討することも大切です。SEO対策を行う目的は、Webサイトを検索上位に表示させることだけに留まりません。Web集客により、コンバージョンにつながるユーザーをサイトに誘導することも目的の1つです。
コンバージョンにつながるユーザーを効率よく誘導できれば、売上アップや問い合わせ数の増加が狙えるでしょう。SEO対策によってアクセスを集めた後、コンバージョン数がアップしているかどうかを確認し、アップしていない場合はサイト設計の見直しなどが必要です。
SEO対策をするだけで満足するのではなく、必ず効果測定を行いましょう。費用をかけて外注するのであれば、SEO対策後のレポート対応や改善案の提案、施策の実装まで任せられる会社を選ぶのがおすすめです。
幅広い内容を任せられたり、アフターサポートが充実していたりする会社を選ぶと、より良い結果につながりやすくなります。
まとめ(SEO見積もり)
今回は、SEO対策にかかる費用や見積もりの見方などを解説しました。SEO対策にかかる費用や対策内容は、依頼する会社によってさまざまです。SEO対策を外注する際には、複数の会社を比較しながら自社に合ったサービスを受けられる会社を選びましょう。
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