CV(コンバージョン)とはWebサイトの成果のことで、お問い合わせ・会員登録・商品購入など様々な形があります。
Web広告のいいところは、「何回表示された」「何回クリックされた」「何回CVにつながった」という感じでCVが計測できることですよね。
CVはクリックされた広告とは離れたところで発生するものですが、どのような仕組みでCV計測が行われているかご存知ですか?
ここでは、CV計測の仕組みやCV計測タグの機能について説明していきます。
目次
CV計測はJavascriptで行われる
Google広告などのWeb広告を掲載する場合、「広告の目的を果たしたかどうか」を確認するためにCV計測をする必要があります。
結論から言うと、CV計測には基本的にJavascriptのタグが使われます。
Javascriptとは?
Javascriptとはサイトに埋め込むコードのことで、テキストファイルに保存して埋め込まれることも多いです。
広告メディア(GoogleやFacebookなど)ではJavascriptでできたCV計測のタグが用意されているので、それを自社サイトに埋め込むことになります。
トラッキングのための計測タグ
広告メディアに広告を出稿して配信設定すると、サイトに広告が表示されますよね。
ユーザーは広告をクリックすると自社サイトに遷移しますが、申し込みページやお問い合わせページなど広告から離れたページで発生したCVを計測するにはJavascriptの計測タグが使われます。
広告を出すと広告メディアから「このタグを自社サイトに埋め込んでください」とJavascriptのタグを用意してもらえます。
Javascriptのタグを自社サイトに埋め込むと、広告メディアはユーザーが広告をクリックした後でどのページを見たのかトラッキング(追跡)できるようになるのです。
計測タグの機能
JavascriptのCV計測タグは、ページが読み込まれたときに「ユーザー〇〇が××のページに来ている」というログを記録します。
ユーザーが広告をクリックした後、CV計測タグが埋め込まれた自社サイトに来ると、「ユーザー〇〇がどのページをいつ訪問したか」が記録されます。
つまり、Javascriptのタグが埋まっていれば「どこのサイトに掲載されていた広告がクリックされたのか」「その後自社サイトのどのページまで見てもらえたのか」がわかるというわけです。
CV計測の2つの方法
Javascriptのタグ自体はすべて一緒で、ページごとに設定されているURLを返すので、閲覧されたページの違いはわかるようになっています。
でも、それだけだとCVが発生するページがどのページかわからないですよね。
なので、JavascriptのタグでCV計測を行うには以下の2つの方法があります。
CVタグ
CVタグは前述した計測タグとは違い、「これはCVです」という情報を返すようになっています。
Javascriptの内容自体は計測タグと同じなのですが、計測タグの中にIDが含まれています。
計測タグはブラウザIDとURLを返すものでしたが、CVタグはIDも返すのでコンバージョンだということがハッキリわかるというわけです。
CVページのURLを指定
もう一つは、CVページのURLを指定するという方法です。
サイトの中にはたくさんのページがあるわけですが、「URL〇〇からのログだけCVとみなす」という感じで条件を設定すれば、CVを特定できます。
無関係なユーザーをCV計測から除外する
Javascriptのタグを使えばCVを計測できますが、広告に関係のないユーザーもCVを発生させることは多々あります。
つまり、CV計測タグからは広告と無関係なユーザーによるCVの情報も来てしまうのです。
それを除外するために、広告がクリックされたタイミングを記録して「ユーザーが広告クリック後にCVページに到達した場合のみCVとみなす」という条件を設定することになります。
CV計測の応用
CV計測には上記のような技術が用いられているわけですが、応用として以下のようなこともできます。
- 広告を見たかどうかを測定する(ビュースルートラッキング)
- 直接CVと間接CVを区別する
ビュースルートラッキング
ビュースルートラッキングとは、広告がクリックされたかどうかではなく、広告が閲覧されたかどうかを測定するトラッキングです。
ビュースルートラッキングでは広告がクリックされたタイミングではなく、広告が読み込まれて表示されたタイミングでログが記録されます。
広告がブラウザで表示されたら「このブラウザでこの広告が閲覧された」という情報が記録されるわけですが、その後のプロセスは前述したCV計測とまったく同じになります。
直接CVと間接CV
CVには「直接CV」と「間接CV」の2種類があります。
ユーザーが広告をクリックした後、サイトを離れずにそのままCVが発生すれば「直接CV」、一度サイトから離れた後に戻ってきてCVが発生した場合は「間接CV」と区別されます。
サイトから離れた後、どのくらいの期間まで間接CVとみなされるかは広告メディアの定義によりますが、一般的には30日以内程度となっていることが多いです。
短いところではFacebookが7日をデフォルトとしていますが、長いところでは90日というのもあります。
CV計測のズレ
Google広告で計測していたCVとGoogleアナリティクスで計測したCVがズレる、というような現象はよくあります。
その理由は、WebページのHTMLは上から読み込まれていくため、「Google広告のCV計測タグは読み込まれたがGoogleアナリティクスのCV計測タグが読み込まれる前にページが閉じられた」といったことが起こるわけです。
まとめ
CV計測には、Javascriptで作られたCV計測タグが用いられます。
CV計測タグをサイトに埋め込むと、「どのユーザーがどのURLをいつ見た」という情報がログとして記録されるようになります。
CV計測では、さらにIDやURLを指定することで「どのアクセスがCVか」を明確に区別します。
広告とは無関係なユーザーがCVを発生させることもありますが、「広告クリック後に発生したCVのみカウントする」というように条件を設定することで、無関係なユーザーは除外できます。
CV計測の応用として、ビュースルートラッキングや直接CV・間接CVの区別も可能です。
CV計測を複数行っていた場合、CVの数がズレるのはよくあることですが、これはページが上から順番に読み込まれ、途中で離脱されると下のほうのタグは読み込まれないまま終わってしまうからです。