Webサイト制作|ホームページでやってはいけない失敗の防止策5選

「新しくホームページを作ったのに、問い合わせが増えない」「制作会社に任せきりで不安が残る」――そんな悩みを抱える中小企業の担当者は少なくありません。Webサイト制作では「やるべきこと」以上に、「ホームページでやってはいけない」ポイントを押さえることが、ムダな投資や致命的な失敗を防ぐ近道です。本記事では、よくある落とし穴を5つに絞り、技術・SEO・運用までを具体例とともに整理します。制作会社との打ち合わせ前のチェックリストとしても活用できる内容です。

目次

ホームページ制作でNGを知るべき理由

ホームページ制作は、一度公開すると「やり直し」に大きなコストがかかります。デザインや文章を少し手直しするだけでは済まず、構成の再設計やシステム改修、制作会社との追加費用交渉などが必要になる場合もあります。最初の段階で“やってはいけないこと”を押さえておくことは、無駄なコストと時間を防ぐ最大の保険になります。

また、ホームページは名刺やパンフレットとは異なり、24時間インターネット上に公開される「会社の顔」です。設計ミスや法令違反、セキュリティの甘さがあると、単に集客できないだけでなく、信用低下や情報漏えい、検索エンジンからの評価低下といったダメージにもつながります。

NGパターンを事前に理解しておくことで、制作会社に任せきりになることを防ぎ、自社側でも判断軸を持ってプロジェクトを進められます。結果として、限られた予算や人員でも、ビジネスに貢献するホームページに近づけやすくなります。

なぜ「やってはいけない点」が重要なのか

ホームページ制作では、「何をするべきか」よりも「何をしてはいけないか」を知る方が、短期間で大きな失敗を避けやすいという特徴があります。特に中小企業や少人数のWeb担当者の場合、制作や運用にかけられる予算・時間・人材が限られているため、一度大きな判断ミスをすると、やり直しに多くのコストがかかります。

多くの失敗は、特別な高度スキルが不足していることよりも、「基本的なNG行為」を知らなかったことが原因です。例えば、目的を決めずに制作を始める、安さだけで制作会社を選ぶ、無料サーバーで本番サイトを運用する、といった判断は、いずれも避けるだけで損失を大幅に減らせます。

そのため、ホームページ制作を検討する段階で、最低限やってはいけないポイントを把握しておくことが、予算対効果を高める最初の一歩と言えます。次の項目では、特に中小企業のサイトで頻発している失敗パターンを整理します。

中小企業サイトで起こりがちな失敗パターン

中小企業サイトで起こりがちな失敗パターン

中小企業のホームページでは、次のような失敗が繰り返し発生しています。

  • 作ること自体が目的化し、ビジネス目標と結びついていない(問い合わせ・採用・資料請求などのゴールが不明瞭)
  • 社長や担当者の好みだけで内容やデザインを決め、ユーザー視点の情報設計になっていない
  • テンプレートやパッケージに任せきりで、自社ならではの強みや事例がほとんど載っていない
  • 制作会社任せで仕組みを理解しないまま公開し、更新できずに何年も放置されている
  • 著作権や薬機法などの規制を意識せずに、画像の無断利用や誇大表現を行ってしまう

これらの失敗は、アクセス数や問い合わせ数が伸びない原因になるだけでなく、信頼低下や法的リスクにも直結します。次の章から、特に重要な「やってはいけない点」を5つに絞り、具体的に解説していきます。

NGその1:目的やターゲットを決めずに作り始める

ホームページ制作で最初にやってしまいがちな失敗が、目的やターゲットを決めないまま制作を進めてしまうことです。見た目やページ数から考え始めると、「何のためのサイトか」「誰に向けた情報か」が曖昧なまま構成やデザインが決まり、公開後に成果が出にくくなります。

目的やターゲットが定まっていないと、トップページに載せるメッセージ、導線設計、コンテンツの優先順位を判断できません。その結果、「何でも載っているが、結局何をしてほしいのか分からないサイト」になり、問い合わせ数や売上アップにつながらないケースが多く見られます。

まずは「新規問い合わせの増加」「採用の応募数増加」「既存顧客への情報提供」など、達成したい目的を明確にし、その目的を達成したいユーザー像を具体的に言語化することが重要です。続く見出しで、目的の言語化やターゲット設定をしない場合の具体的なリスクを解説します。

サイトの目的を言語化しないまま進めるリスク

ホームページ制作では、サイトの目的を事前に具体的な言葉で定義しないことが、最初の大きな失敗要因になります。目的が曖昧なまま進めると、必要なページ構成・コンテンツ・導線設計の判断基準がなくなり、結果として「何がしたいサイトなのか分からない」状態になりがちです。

例えば「問い合わせ増加」「資料請求」「来店予約」「採用応募」などの目的を数値とセットで決めておけば、トップページで何を一番目立たせるか、フォームをどこに配置するか、どの情報を削るかといった優先順位がはっきりします。逆に、目的を言語化していない場合、担当者ごとの主観で要望が増え続け、ページが肥大化して更新しづらいサイトになり、制作費も運用コストも無駄に膨らみます。

「誰に・何を・どうしてほしいのか」を1〜2文で言語化し、制作会社と共有することが、失敗を防ぐための出発点です。これがない状態で制作を始めることは、地図を持たずに長距離ドライブに出るようなものと考えると分かりやすいでしょう。

想定ユーザーを決めずに全方位型にしてしまう

想定ユーザーを定めないまま制作を進めると、誰にも刺さらない薄いホームページになりやすく、成果(問い合わせ・資料請求・採用など)につながりにくくなります。 すべての人に向けた「全方位型」のメッセージは、結局どの層にも響きません。

まず「メインの相手」を明確にすることが重要です。たとえば BtoB 企業であれば、

  • 新規取引先の担当者(業種・役職・規模)
  • 既存顧客の担当者
  • 求職者(中途/新卒)

など、どの層を最優先にするのかを決め、その人物像(年齢・立場・悩み・検索しそうなキーワード)まで具体化します。このターゲット像が明確になると、トップページの訴求、メニュー構成、必要なコンテンツが決めやすくなり、限られた予算を「成果に直結する情報」に集中させることが可能です。

売上や問い合わせの数値目標を設定しない

売上や問い合わせ件数といった数値目標を決めないまま制作を進めると、ホームページの評価軸があいまいになり、改善の方向性も見えにくくなります。「集客を増やしたい」「採用を強化したい」などの目的には、必ず達成したい数字をセットすることが重要です。

たとえば「問い合わせを増やしたい」場合は、「月間問い合わせ件数を◯件→◯件に」「資料ダウンロード数を◯件に」といった具体的なKPIを設定します。数値目標があることで、必要なページ数や導線設計、コンテンツの量・質、広告やSEOへの投資額なども逆算しやすくなります。

数値目標がないホームページは、公開したあとに「成果が出ているのか」「何を改善すべきか」が判断できません。Googleアナリティクスや問い合わせフォームのデータと結び付け、定期的に目標と実績を比較できる状態を用意することが、失敗を防ぐうえでの基本となります。

NGその2:制作会社・作成ツール選びを甘く見る

ホームページ制作で多い失敗が、制作会社や作成ツールを「誰に頼んでも大差ない」「有名サービスなら安心だろう」と深く検討せずに決めてしまうことです。制作パートナーとツールの選定は、公開後の5年〜10年の成果と運用コストを左右する最重要ポイントといえます。

・提案内容のレベルや得意分野が合わない制作会社を選ぶと、デザインは整っていても問い合わせにつながらないサイトになりやすくなります。
・安価なサービスや独自CMSを選択すると、更新が難しかったり、将来的な拡張に制限がかかったりするケースも少なくありません。
・サーバー・ドメイン・CMSがバラバラに管理される形で契約すると、トラブル時の責任範囲が不明確になり、復旧や改善に時間がかかります。

中小企業にとってホームページは「名刺」ではなく「営業・採用・ブランディングの基盤」です。制作会社とツールの選び方を甘く考えず、目的達成と長期運用の視点から慎重に検討することが、後悔のないWebサイト制作につながります。

見積もりを1社だけにして価格妥当性を判断しない

ホームページ制作の見積もりを1社だけに依頼すると、「その金額や提案内容が本当に妥当かどうか判断できない」という大きな問題が発生します。制作費用は会社ごとに考え方が異なり、同じ要件でも数十万円単位で差が出ることも珍しくありません。

複数社から相見積もりを取ることで、料金だけでなく、提案内容の深さ・サポート範囲・運用面の想定などを比較でき、「安さ重視で品質が低い」「高額なのに中身が薄い」といったケースを避けやすくなります。また、要件の抜け漏れや追加費用が発生しそうなポイントも見えやすくなります。

少なくとも2〜3社には同じ条件で見積もりを依頼し、総額だけでなく「何にいくらかかっているか」「公開後の運用サポートは含まれるか」まで確認すると、後悔のない制作会社選びにつながります。

安さや営業トークだけで制作会社を決めてしまう

「感じが良かったから」「営業担当と話が合ったから」という理由だけで制作会社を決めると、成果が出ないホームページになるリスクが高まります。営業トークでは、費用の安さやデザインの華やかさばかりが強調されがちですが、実際に重要なのは、ビジネスの目的理解・集客や改善の実績・公開後のサポート体制です。

安さを強調する会社の中には、テンプレート流用や下請け丸投げでコストを抑え、戦略設計や運用支援をほとんど行わない例もあります。また、営業担当と実際の制作担当が分かれている場合、打ち合わせ内容がうまく伝わらず、「話が違う」状態に陥ることもあります。

制作会社を選ぶ際は、営業トークではなく、過去の制作事例、KPI改善のストーリー、担当者の体制・役割分担、サポート内容など、客観的な情報で比較検討することが重要です。

途中解約できないリース契約などに安易に同意する

ホームページ制作で多いトラブルの一つが、途中解約できないリース契約への安易な同意です。ホームページ本体やCMSなどの「ソフトウェア」は、本来は減価償却資産ではなく、リース契約にする必然性はほとんどありません。

リース契約にしてしまうと、以下のようなリスクが発生します。

リスク項目 内容
途中解約不可 効果が出なくても、契約期間中は高額な支払いが続く
総支払額の増加 一括払いよりもトータルコストが高くなりやすい
リニューアルの自由度低下 時代遅れのサイトでも契約満了まで変更しにくい

営業担当から「毎月〇円でサイトが持てる」「コストを平準化できる」と提案されるケースがありますが、契約期間・中途解約の可否・総支払額(税込)を必ず確認し、リース契約であるかどうかを明示的にチェックすることが重要です。疑問がある場合は、顧問税理士や第三者の専門家に契約書を確認してもらうことも検討してください。

更新しづらい独自CMSやツールを選んでしまう

更新のしづらい独自CMSや専用ツールだけで構築されたホームページは、公開後の運用コストと機会損失が非常に大きくなります。軽微な文言変更や画像差し替えのたびに制作会社へ依頼が必要になり、費用と時間がかかるため、情報更新自体が後回しになりがちです。

さらに、独自CMSは制作会社が提供を終了した途端にメンテナンスが難しくなり、脆弱性対応や機能追加ができなくなるリスクもあります。中小企業のWebサイト運用では、社内担当者が扱いやすいWordPressなどの汎用CMSや、マニュアルやノウハウが豊富に存在するツールを選択することが重要です。「誰が・どれくらいの頻度で・どの程度まで自社で更新したいか」を基準に、必ずデモ画面を触ってから決定することが望まれます。

NGその3:技術・構築面の基本ルールを無視する

ホームページ制作では、見た目やコンテンツに目が向きがちですが、技術・構築面の基本ルールを外すと、どれだけ良いデザインや文章でも成果が出にくくなります。さらに、セキュリティ事故や表示崩れ、検索順位の低下など、事業に直接ダメージを与えるリスクも高まります。

技術・構築面のNGは、主に次のような問題を引き起こします。

  • 信頼性の低下(常時SSLでない、警告表示が出るなど)
  • ユーザー体験の悪化(表示が遅い、スマホで見にくい、迷子になりやすい)
  • SEO評価の低下(構造が分かりづらい、検索エンジンに正しく認識されない)

中小企業サイトでは「詳しい人がいないから」「制作会社に任せきりだから」という理由で、技術面の確認が後回しになりがちです。しかし、基本ルールさえ押さえておけば、制作会社への発注時や納品チェックの際に、最低限の品質を担保できます。次の小見出しから、具体的なNGパターンと対策を解説します。

無料サーバーや共有ドメインだけで運用してしまう

無料レンタルサーバーや、制作会社・サービス提供元の共有ドメインのみでの運用は、ビジネスサイトでは基本的に避けるべき選択です。コストは抑えられますが、次のようなデメリットが大きくなります。

項目 無料サーバー・共有ドメインの主なリスク
信頼性 広告表示やアクセス集中による表示不具合が発生しやすく、企業サイトとしての信用度を下げる
SEO 共有ドメイン全体の評価に影響され、自社だけの施策で検索評価を高めにくい
乗り換え 別サーバー・独自ドメインに移行する際、URL変更でSEO評価や外部リンクを失いやすい
権利・継続性 サービス終了や仕様変更に左右され、最悪の場合、ホームページが突然消えるリスクがある

中長期的に集客や採用で成果を出したい場合は、独自ドメイン+信頼できる有料サーバーでの運用が必須と考え、初期の企画段階から予算計画に組み込むことが重要です。

SSL非対応やセキュリティ対策を放置してしまう

ホームページをSSL対応(https化)せず、セキュリティ対策を後回しにすると、ユーザーの信頼低下・検索順位の不利・法務リスクが同時に発生します。常時SSLはGoogleも推奨しており、ブラウザ上には「保護されていない通信」と警告が表示されるため、問い合わせフォームやECサイトでは致命的です。

最低限、次のポイントは必ず押さえる必要があります。

項目 やってはいけない状態 取るべき対策の例
SSL(https) httpのまま運用 常時SSL化し、http→httpsへリダイレクト設定
CMS・プラグイン アップデート放置 バックアップを取った上で定期更新を実施
パスワード管理 短く使い回し 長く複雑なパスワード+二段階認証を採用
脆弱性対策 制作会社任せでノーチェック 制作会社に具体的な対策内容を確認し、運用ルールを文書化

「忙しいから」「予算がないから」とセキュリティを後回しにすると、一度の情報漏えいや改ざんでブランド毀損と多額の損失を招きます。 技術的な実装は制作会社に任せても構いませんが、SSL対応の有無や更新・バックアップ体制などの確認と管理は、必ずサイト運営側の責任で行う必要があります。

スマホ非対応やページ表示速度の遅さを放置する

スマホ非対応やページ表示速度の遅さは、ユーザー離脱と機会損失を直結して生み出します

現在はBtoBであっても、多くのユーザーがスマートフォンからアクセスします。スマホ非対応のホームページは、文字が小さくボタンも押しづらいため、内容を見る前に離脱されやすく、検索結果でも不利になります。

ページ表示速度の遅さも重大な問題です。3秒以上表示に時間がかかると、多くのユーザーが戻るボタンを押してしまい、コンバージョン率が大きく低下します。検索エンジンも表示速度を評価指標としているため、読み込みが遅いサイトは上位表示されにくくなります。

中小企業のホームページでは、画像サイズが大きすぎる、不要なスクリプトを読み込んでいる、古いテンプレートをそのまま使っているといった理由で、表示速度が低下しているケースが少なくありません。レスポンシブ対応と速度改善は、デザインのこだわりよりも優先して着手すべき重要な改善ポイントです。

パンくずや分かりやすい導線を設計しない

パンくずリストやグローバルナビゲーションなどの導線設計を行わないと、ユーザーは「今どのページにいるのか」「次にどこを見れば良いのか」が分からなくなり、離脱率が一気に高まります。検索や広告で直接下層ページに流入したユーザーほど、パンくずや分かりやすいメニューの有無が滞在時間と問い合わせ数に直結します。

最低限、以下は設計段階で決めておくことが重要です。

導線要素 目的 NG例
パンくずリスト 階層構造の把握と上位ページへの移動 パンくず自体がない/トップへのリンクだけ
グローバルナビ 主要コンテンツへの入口を常に表示 メニュー項目が多すぎて何を押せばよいか不明
フッターナビ・お問い合わせ 情報探索後の最終アクションを取りやすくする お問い合わせ導線が目立たず場所もバラバラ

構造図(サイトマップ)を作成し、ユーザーが「トップ → サービス概要 → 実績 → お問い合わせ」と自然に進める導線をあらかじめ設計することが、成果の出るホームページ制作の土台になります。

NGその4:見た目だけのデザインと雑なコンテンツ

ホームページ制作では、デザインやコンテンツの質が、信頼度と成果の両方を大きく左右します。にもかかわらず、見た目だけを優先したり、文章や画像を“とりあえず”で埋めてしまうことは、もっとも避けるべきNG行為です。

見た目だけを整えた場合、ユーザーが知りたい情報にすぐ辿り着けず、離脱や直帰が増えます。また、内容が薄かったり誤字脱字が多いページは、「この会社に仕事を任せて大丈夫か」という不信感につながります。検索エンジンもコンテンツ品質を重視しているため、雑な文章や構成はSEOの面でもマイナスです。

さらに、画像の無断利用や、薬機法・景表法などに抵触する表現を含んだコンテンツは、法的なトラブルにも発展しかねません。デザインとコンテンツは、ユーザーの課題解決と信頼獲得のために設計し、ビジネスの目的に沿って計画的に作成することが不可欠です。

おしゃれ優先で読みにくく伝わらないデザインにする

おしゃれさだけを追求したデザインは、ビジネスサイトでは大きなマイナスになります。ホームページの役割は「見せること」ではなく「伝えて行動してもらうこと」であり、可読性や分かりやすさよりデザイン性を優先すると、離脱や問い合わせ減少につながります。

具体的には、以下のようなケースが要注意です。

  • 文字サイズが小さく、行間が狭いデザイン
  • 薄いグレーなどコントラストの弱い文字色
  • 背景画像の上に文字を重ねて読みにくくしているレイアウト
  • 装飾フォントの多用や、ページごとにフォントがバラバラ
  • メニューやボタンの位置・色が分かりにくく、どこを押せばよいか直感的に分からない

デザイン検討時は、デザイナーの世界観よりも「ターゲットユーザーが3秒で内容を理解できるか」「初めて訪れた人が迷わず問い合わせまで進めるか」を基準に判断することが重要です。社内レビューでも、見た目の好みではなく、読みやすさと使いやすさをチェックポイントに含めると失敗を避けやすくなります。

動画やアニメーションを過度に多用してしまう

動画やアニメーションは、適切に使えば訴求力を高めますが、多用すると離脱率を一気に高める要因になります。まず、動画や動きが多いページは読み込みが重くなり、スマホ回線では表示前にユーザーが離脱しやすくなります。さらに、常に動く要素が画面内に複数あると、どこを見ればよいか分かりづらくなり、肝心の訴求メッセージが届きません。

また、自動再生の動画や音声は、オフィスや移動中に閲覧するユーザーにとって迷惑になりやすく、即座にタブを閉じられる危険性があります。SEOの観点でも、ページ速度の低下やユーザー行動の悪化は評価にマイナスです。

動画やアニメーションは、トップページのキービジュアルやサービス説明など、「ここだけはしっかり見てほしい」1〜2か所に限定し、それ以外は静的な画像とテキストで補う構成を意識すると、安全かつ効果的に活用できます。

他サイトの文章や画像をコピペして掲載する

他社サイトの文章や画像をコピーして掲載する行為は、著作権侵害として最もやってはいけないNGです。バレなければ問題ないと考える担当者もいますが、実際には「発見される前提」で考えるべきリスクがあります。

  • 著作権者からの削除要請や損害賠償請求
  • プラットフォーム(検索エンジン・SNS)からの評価低下やペナルティ
  • 「パクリ体質の会社」というブランドイメージの失墜

など、ビジネスに直結するダメージにつながります。

文章や画像を利用する場合は、以下を徹底することが重要です。

  • 自社で文章を書き起こす、もしくは制作会社にオリジナル制作を依頼する
  • 画像は自社で撮影するか、商用利用可能な素材サイトでライセンスを確認して購入・利用する
  • 引用が必要な場合は、適切な範囲にとどめ、引用元を明示する

「コピペで早く仕上げる」は、短期的な工数削減と引き換えに、長期的な信用と集客力を失う行為と理解し、必ずオリジナルコンテンツを積み上げる方針を持つことが重要です。

真偽不明の情報や誇大表現をそのまま載せてしまう

誤った情報や根拠があいまいな情報を掲載すると、ユーザーの信頼を大きく損ない、クレームや炎上、最悪の場合は法的トラブルに発展します。特に健康・投資・法律・資格などの分野では、真偽不明の情報を載せること自体が大きなリスクです。

誇大表現にも注意が必要です。「絶対」「必ず」「日本一」「100%改善」などの断定的表現は、根拠がなければ景品表示法などに抵触する可能性があります。広告色が強いランディングページほど、事実と表現のギャップがないか慎重な確認が欠かせません。

対策としては、情報の出典や根拠を明示すること、客観的なデータや第三者の統計に基づいた表現を意識することが重要です。また、法務・専門部署や制作会社と連携し、公開前に「表現チェック」のフローを組み込むことで、リスクを大幅に減らせます。

NGその5:SEOと公開後の運用を後回しにする

ホームページは「公開した瞬間からがスタート」であり、SEO設計と公開後の運用を後回しにすると、どれだけ制作費をかけても集客・問い合わせにつながりにくくなります。検索結果に表示されなければ、ユーザーは存在にすら気づきません。また、更新されないサイトは「情報が古い」「信頼性が低い」と判断されやすく、せっかく訪れたユーザーも離れてしまいます。

さらに、公開後のアクセス解析や改善を行わないと、どのページが読まれているか、どこで離脱しているかなどの「改善のヒント」が得られません。その結果、広告費だけが増え、Web全体の投資対効果が悪化します。制作段階からSEOと運用方針を設計し、公開後も継続的に更新・改善していく体制づくりが、ホームページの成果を最大化する近道です。

被リンク購入や隠しテキストなど違反SEOを行う

検索順位を早く上げたいあまり、被リンク購入や隠しテキストなどの「違反SEO」を行うことは絶対に避けるべき行為です。短期的に順位が上がったとしても、Googleガイドライン違反と判断されれば、ペナルティによって大きな順位下落やインデックス削除につながります。

代表的な違反例としては、以下のようなものがあります。

違反SEOの例 具体的な内容
被リンク購入 有料リンク集や業者から大量のリンクを買う
相互リンクスパム 無関係なサイトと大量に相互リンクを張る
隠しテキスト 背景と同色の文字など、ユーザーに見えないテキストを入れる
自動生成コンテンツ ツールで量産した質の低い文章を大量に公開する

中小企業サイトの場合、営業電話やメールで「短期間で上位表示できます」「被リンクパック」などと持ちかけられるケースがよく見られますが、このような提案は原則すべて断る判断が安全です。SEOは、ユーザーに役立つコンテンツ作成や、内部構造の最適化など、検索エンジンのルールに沿った取り組みで、長期的に評価を高めていくことが重要です。

タイトルや内容が重複したページを量産してしまう

検索エンジンは、同じようなタイトル・内容のページが多数存在すると、どのページを評価すべきか判断しづらくなります。その結果、全体の評価が分散し、どのページも上位表示されにくくなる状態が起こります。また、ユーザー側から見ても、似たページが検索結果やサイト内に並ぶと「どれを見ればよいか分からない」「情報が古いのか最新なのか判断できない」というストレスにつながります。

重複を防ぐためには、ページごとに狙う検索キーワードと役割を明確に分け、タイトル・見出し・本文の切り口を変えることが重要です。既存ページとテーマが近い場合は新規作成ではなく、既存ページの内容を拡張・更新して1ページに統合する方が、SEO評価とユーザビリティの両面で効果的です。

画像の代替テキストや内部リンク設計を怠る

検索エンジンは画像の中身を直接理解できないため、画像の代替テキスト(alt属性)を設定しないと内容が正しく伝わらず、SEOとユーザビリティの両方で損をします。 代替テキストは「画像が表示されない時に代わりに表示される説明文」であり、視覚障害者が利用するスクリーンリーダーでも読み上げられます。商品画像・スタッフ写真・事例写真などには、キーワードを意識しつつ、写真の意味が分かる短い説明を付けることが重要です。

また、内部リンク設計を行わないと、ユーザーも検索エンジンもサイト全体を回遊しづらくなります。 関連ページ同士をテキストリンクでつなぎ、パンくずリストやグローバルナビ、フッターメニューなどを整理することで、重要ページへスムーズに誘導できます。内部リンクは「ユーザーが次に知りたくなる情報への案内」と考え、問い合わせやサービス詳細ページへ自然に導く動線を意識すると、コンバージョン率の向上にもつながります。

公開後に更新や改善をせず放置してしまう

ホームページを公開しただけで満足し、更新や改善を止めてしまうと、成果は頭打ちになります。情報が古いサイトは、ユーザーの信頼を失い、検索エンジンからの評価も下がりやすくなります。 営業日・料金・サービス内容・事例・スタッフ紹介などが数年前のままでは、問い合わせ機会の損失やクレームにもつながります。

また、アクセス解析を見ずに改善しない場合、どのページが見られているか、どこで離脱しているかが分からず、広告費や制作費の投資対効果も判断できません。中小企業のサイトほど「小さな更新の積み重ね」が競合との差になります。 月に一度はアクセス数と問い合わせ数を確認し、四半期に一度は内容や導線を見直す運用体制を用意することが重要です。

失敗を防ぐためのチェックリストと優先順位

ホームページ制作での失敗を防ぐには、思いついた順に対応するのではなく、「何を・どの順番で確認するか」を事前に決めておくことが重要です。特に中小企業や少人数のWeb担当者の場合、リソースが限られるため、優先順位をつけないと「時間もお金も使ったのに成果が出ない」という状況に陥りがちです。

まず整理したいのは、次の3点です。

  • 必ず守るべき「最低限のライン」(法務・セキュリティ・重大なSEO違反の回避)
  • 早めに手を付けるべき「土台の改善」(目的・導線・スマホ対応など)
  • 余力があれば取り組む「伸びしろ施策」(コンテンツ拡充・細かなABテストなど)

以降の見出しでは、この3つを軸にチェックリスト化しつつ、「どこから着手すべきか」の判断材料を整理していきます。制作会社に依頼する場合も、この考え方を共有すると、無駄なコストを抑えやすくなります。

最低限押さえたい技術・SEO・法務のチェック項目

まず押さえたいのは、次のような「落としてはいけない必須項目」です。ここが抜けると、検索流入・信頼性・安全性のすべてが損なわれます。

区分 チェック項目 確認ポイント
技術 SSL対応(https) 常時httpsで表示され、ブラウザ警告が出ていないか
技術 モバイル対応(レスポンシブ) スマホでレイアウトが崩れず、文字が読める大きさか
技術 表示速度 主要ページが3秒以内に表示されるか(PageSpeed Insightsなどで確認)
技術 セキュリティ CMSやプラグインの更新、強固なパスワード設定が行われているか
SEO タイトル・見出し設計 1ページ1テーマで、狙うキーワードを含んだタイトルとh1〜h2になっているか
SEO 内部リンク・パンくず 関連ページへのリンクとパンくずリストで迷わず回遊できるか
SEO 画像のalt属性 主要画像に内容を説明するaltテキストが入っているか
SEO 重複コンテンツ 同じ内容のページやタイトルが乱立していないか
法務 著作権 画像・文章・素材の出典や利用条件を確認しているか
法務 表示義務 会社概要・特定商取引法表示・プライバシーポリシーなどが必要に応じて掲載されているか

これらは専門的に見えますが、チェックシート化して制作会社と共有すると抜け漏れ防止につながります。

限られた予算で優先すべき改善ポイント

限られた予算では、「費用対効果が高く、後戻りコストが大きい部分から」手を付けることが重要です。目安として、次の順番で優先度を付けると判断しやすくなります。

優先度 分野 具体的な改善例 理由
1 セキュリティ・安定性 SSL化、サーバー見直し、CMSアップデート 事故やトラブルは信頼失墜と復旧コストが大きいため
2 スマホ・速度・導線 レスポンシブ対応、画像圧縮、問い合わせ導線整理 直帰率・離脱率に直結し、すぐに成果に影響するため
3 重要ページの内容 トップ・サービス・お問い合わせページの文章と情報整理 コンバージョンに直接関わるため
4 最低限のSEO タイトル・見出しの最適化、内部リンク整理 中長期的な集客の基盤になるため

予算が限られる場合は、まず上位1〜3の項目に集中し、全ページではなく「主要導線と主要ページ」に対象を絞ると、投資対効果を高めやすくなります。

制作会社との打ち合わせで確認したい質問例

制作会社との打ち合わせでは、契約前に次のような点を具体的に質問しておくことが重要です。

【目的・体制に関する質問】
- 自社の業種・目的に近い制作実績はあるか。そのURLをいくつか見せてもらえるか
- 制作過程で、誰がディレクション・デザイン・コーディング・ライティングを担当するか
- 打ち合わせや進行管理の窓口担当者は誰になるか

【制作内容・更新性に関する質問】
- どのCMSやツールで構築するか、将来的に他社や自社でも更新しやすいか
- テキストや写真はどこまで制作会社側で対応し、どこからが追加費用になるか
- スマホ対応、問い合わせフォーム、アクセス解析の設定は見積もりに含まれているか

【費用・契約・運用に関する質問】
- 初期費用と月額費用に含まれる項目と、別途費用が発生する作業の具体例は何か
- 契約期間と途中解約時の条件、データの所有権はどちらにあるか
- 公開後の保守内容(更新対応、セキュリティ対応、CMSアップデートなど)はどうなっているか

これらの質問への回答を、見積書や提案書の記載と照らし合わせて確認することで、後のトラブルや“想定外の費用”を防ぎやすくなります。

ホームページ制作で大きな失敗を防ぐには、「やってはいけないこと」を事前に知り、企画・制作・運用の各段階で立ち止まって確認することが重要です。本記事で紹介した5つのNGとチェックリストを参考に、①目的・ターゲットの明確化、②制作会社・ツール選定、③技術・セキュリティ、④デザインとコンテンツの質、⑤SEOと公開後の運用の順で優先順位をつけて見直すことで、限られた予算でも成果につながるWebサイトに近づけることができます。制作会社との打ち合わせ時にも、本記事のポイントを質問事項として活用すると、認識のズレや無駄なコストを抑えやすくなります。

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